過去ログ - オール安価でまどか☆マギカ 19
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730: ◆xjSC8AOvWI[saga]
2017/08/25(金) 23:20:01.63 ID:3UDGG2sw0
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キリカ「…………もう動けないし、動きたくないや」
キリカ「外に出たら私の殺した人たちがいっぱいいるよ」
キリカ「私のこと覚えてる人いるのかな? もしいきなり襲い掛かられたりしたらさすがに死んじゃうな」
光の届かない建物の隅に横たわっている。腕に何かが這いずる感触がしている。辺りにはゴミと血。薄汚れた小動物の死体。
……そろそろ意識が途切れ途切れに薄くなり始めている。
生身の人間の身体というのも意外と丈夫なものだと思った。
魔法少女ならとっくに“死んで”いた。魔女以上に醜く黒く染まった心のまま私は私としてここにいる。
キリカ「おかしい人って思われてたのかなー、いきなり本気で殺しにかかってたんだもんね」
キリカ「そりゃそうそう対応できないよね。喧嘩仕掛けるのとは違う。そんなことする人普通いないもん」
キリカ「うん。私はちゃんと“客観視”してるね。 こう見えて私は演技だってできる人だし……」
キリカ「……私が契約する前より更に、見えていた世界はくだらなかった。織莉子だけが鮮明で、鮮烈だったんだ」
キリカ「だからなんて思われたって、そんなの些細なことだったんだ」
壊れて、欠けて、どんどん『私』は小さくなる。
それが織莉子の望みだった。私の望みだった。
人一人未満がさらに、長い年月をかけて形成された心の芯のほうまで剥がれて、なにもしらない子供よりも残酷に。
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