過去ログ - オール安価でまどか☆マギカ 19
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2017/09/02(土) 19:55:05.99 ID:SqNTvm1d0
 ――― 
  
  
 キリカ「…………もう動けないし、動きたくないや」 
  
 キリカ「外に出たら私の殺した人たちがいっぱいいるよ」 
  
 キリカ「私のこと覚えてる人いるのかな? もしいきなり襲い掛かられたりしたらさすがに死んじゃうな」 
  
  
  光の届かない建物の隅に横たわっている。腕に何かが這いずる感触がしている。辺りにはゴミと血。薄汚れた小動物の死体。 
  
  ……そろそろ意識が途切れ途切れに薄くなり始めている。 
  
  
  生身の人間の身体というのも意外と丈夫なものだと思った。 
  
  
  魔法少女ならとっくに“死んで”いた。魔女以上に醜く黒く染まった心のまま私は私としてここにいる。 
  
  
 キリカ「おかしい人って思われてたのかなー、いきなり本気で殺しにかかってたんだもんね」 
  
 キリカ「そりゃそうそう対応できないよね。喧嘩仕掛けるのとは違う。そんなことする人普通いないもん」 
  
 キリカ「うん。私はちゃんと“客観視”してるね。 こう見えて私は演技だってできる人だし……」 
  
 キリカ「……私が契約する前より更に、見えていた世界はくだらなかった。織莉子だけが鮮明で、鮮烈だったんだ」 
  
 キリカ「だからなんて思われたって、そんなの些細なことだったんだ」 
  
  
  壊れて、欠けて、どんどん『私』は小さくなる。 
  
  それが織莉子の望みだった。私の望みだった。 
  
  人一人未満がさらに、長い年月をかけて形成された心の芯のほうまで剥がれて、なにもしらない子供よりも残酷に。 
  
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