過去ログ - 【モバマスSS・速水奏】《Home》
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4: ◆hAKnaa5i0.[saga]
2017/07/29(土) 16:40:15.71 ID:vf2bp9nY0
仙台で行われた公演は成功を収めた。

奏は公演の成功に誇らしさを感じた。

公演後、張り詰めていた緊張が切れ、腰が抜けそうになった。

だが、周りのアイドルたちに悟られたくなかったので堪えた。

椅子に座り、脚を隠すようにしてタオルケットをかけ、震えが止まるのを待った。

塩見周子が近づいてきて、「お疲れ様〜」と飲み物を渡してくれた。

ついでに膝のあたりを軽くチョップされた。

思わず、笑みがこぼれた。

「…何でも見透かしているみたいね」

「はて、何のことかいな?♪」

周子は近くの椅子を引っ張ってきた。

公演の余韻に身を任せ、2人はいつになく饒舌になった。

いつになく奏は笑った。

いつになく周子は歯を見せた。

話はとめどなく、溢れた。

帰りのバスの中で奏は眠った。

事務所の前で「また明後日」と他のアイドルたちに手を振った。

1日休んだ後は、またアイドルとしての生活だ。

同じことの繰り返してはない。

毎日が違っている。

少なくとも日々の出来事には満たされている。

それは間違いない。

だが、2日後の朝、奏は起き上がることができなかった。

「今日は休むわ」

奏は力のない声で連絡した。

鏡に映っている自分を見て、全身の力が抜けるような感覚を抱いた。

ダンスの後に感じる倦怠感とは違っていた。



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