756:名無しNIPPER[saga]
2017/11/30(木) 01:43:58.00 ID:YvRDjLe80
「……なにか私に文句でもあるの?」
口数が少ない割に、考えて発言をしないから、聞いている側からは不快に取られてしまう。
こういう場合の母さんと佑希は似ている、と思う。
昔は俺も上手くやれていたはずなのに、今は上手くやれていない。
「いや、いつもそんなこと言わないから、どうしてって思って」
ふうん、と電話口の向こうから声がした。
自分が怒ったことを自分がしてしまうのも、昔から変わらない。
母さんがもし今デスク周りにいるとしたら、指先でコンコンと叩いているだろう。貧乏ゆすりもしているかもしれない。
「だってほら、奈雨ちゃん来てるじゃない。お父さんじゃなくて私の方に連絡来たのよ」
「そっか」
「ちゃんと仲良くね?」
「うん」
じゃあ──と電話をこちらから切ろうと言いかけた時に、母さんは半ば遮るようにして続きを話し始める。
1002Res/840.07 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。