過去ログ - 追われてます!
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761:名無しNIPPER[saga]
2017/11/30(木) 01:49:32.72 ID:YvRDjLe80

 だから、二人の人間がいれば比べられて当然だ。
 その距離が近ければ近いほど頻度は増していく。ずっとそうだった。

 そんなことはわかっている。
 わかっていて、

 ──でも。
 
 でも、俺にはその両者の乖離が、酷く惨たらしいものに感じてならない。
 そう思ってしまうのは、きっと、俺もどこかで誰かと誰かを比べてしまっているからに他なかった。

 地下鉄に乗る。
 なんとなく昨日胡依先輩が歌っていた曲を口ずさむ。

 改札を抜ける。
 昔の佑希の泣き顔が心中をかすめる。

 地上に上がる。
 歩いているうちに背中にズドンと重い感触を得る。

 振り向けば奴がいる。
「先輩」と彼女は俺を呼ぶ。

「さてと、今日のデートの採点をしましょうか」




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