過去ログ - 【よるのないくに2】ルーエ「護られること」
1- 20
15: ◆NDEcT.ClS.[sage saga]
2017/09/11(月) 01:41:31.95 ID:3HeMAZN30

ルーエ「そういえばアル、いつも言ってたな、こういう時は言い争うよりも…」

アル「やりあった方が早いって」

ルーエ「やるか」

アル「臨むところ」


コキコキと首を鳴らすアル
ペキペキと拳を鳴らすルーエ

お互いに昔を思い出したことで、精神状態が学生時代に逆行してしまったように感じていた

──お互いに思い切り頭突きをしあって開始の合図

思えばあの頃からよくとっくみあって喧嘩をしていた

──アルの拳が思い切りルーエの頬をとらえる

しかしその裏にはたしかな信頼があったように感じる

──ルーエの膝がアルの腹に突き刺さる

自分達はこれくらいじゃ絶交したりしないって

──アル得意のソバットがルーエを吹き飛ばす

絶対に明日には仲直りできるって

──ルーエが力づくでアルをカウンターにブン投げる

とっくみあって喧嘩した夜でもルーエに危機が訪れれば、必ずアルが助けに来てくれる

──アルがルーエの胸倉を掴み頭突きをお見舞いする

互いに口をきかなかった翌日でもアルが危険な場所に踏み込む時、必ずルーエが後ろに来てくれる

──ルーエがそのお返しに頭突きを返す

その絆は一度や二度の喧嘩程度じゃビクともしない

それになによりも──





リリアーナ「それで二人とも、どうしてこうなってるのかな?」

ルーエ「つい昔を思い出して…」

アル「あの頃に戻ったみたいになって…」

リリアーナ「もう、本当に二人とも変わらないのね」


二人はもう一人の幼馴染、リリアーナに正座させられていた
その顔にいつも浮かべている笑顔を一切崩さない、それが恐ろしく怖い
そして二人は思い出した、二人が喧嘩するたびに決着がつかなかった理由を…
途中でリリアーナが必ず二人を止めてくれていたからだ
当時と一切変わらない笑顔がむしろ恐ろしい


アル「変わらないのはリリアもおんなじだよ…」

ルーエ「ああ、全くだ…」


しかしルーエも、アルも、それが嬉しかった
今では遠い昔に感じる学園での生活
三人でいつも一緒に過ごしていたあの日々

卒業から皆違う道を進んだ
しかしそれでも自分たちは変わらない
立場は変われど、ルーエはルーエ、アルはアル、リリアはリリアであり、変わらない

彼女たちはひと時の安心を得て、今日もまた陽の昇らない朝が来る





<<前のレス[*]次のレス[#]>>
17Res/25.03 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice