過去ログ - 【よるのないくに2】ルーエ「護られること」
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◆NDEcT.ClS.
[sage saga]
2017/09/11(月) 01:30:57.54 ID:3HeMAZN30
月の女王によって空は闇に閉ざされ、人々は陽の光を失った
夜に閉ざされた世界では邪妖と呼ばれる怪物が跋扈し、人々は居場所を失った…
そんな夜に支配された世界にありながら昇らなくなった太陽の変わりのように光を放つ建物があった
ホテル・エテルナ
首都から近くかつては人々でにぎわったその施設も、今ではほとんど人が出入りすることはなかったが
ここ最近は違っていた
少数ではあるが夜に閉ざされた世界を救うべく、月の女王に打倒する者たちが集まり
活動の拠点として扱われているのだ
そのホテル・エテルナ前の広場…大きく開けた土地で二人の女性が剣を構え、向かい合っていた
一人は邪妖と対抗すべく組織された教皇庁に所属していた元聖騎士、ルーエンハイド
その手には身の丈を優に超えるほど巨大な愛用の大剣"気剣オーズ"が握られており、その顔には汗がにじんでいた
微かに息も荒くなっており、疲労の色が見える
しかしその双眸には強い力が籠められ、向かい合った相手を見つめていた
向かい合うは元教皇庁の騎士隊の隊長として腕を振るった聖騎士、ミュベール
疲労の色が見えるルーエンハイドに対し此方は涼しげな表情で剣を構えている
その剣は血剣──己の血を武器に変化させた剣を手にしていた
彼女はかつて邪妖の力を人工的に埋め込む研究の被験体となり
人ならざる力を手にしているが故の武器である
ミュベール「どうしたルーエ、まだ楽しませてくれるのだろう?」
ルーエ…ルーエンハイドの略称であり、親しい間柄の物はこう呼んでいる
そう言われたルーエが少しづつ距離を詰め始めた
じわり、じわりと距離が詰まり、互いの間合いが重なった…刹那──
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