8: ◆nvIvS/Qwrg[saga]
2017/09/28(木) 00:05:22.64 ID:Hn8UeK6k0
父は、私が片親である事を私以上に気に掛け、何不自由無く育ててくれた。
本当に、何不自由無く。
身の周りの全てに介入し、過保護という言葉では足りぬ程、甲斐甲斐しく私を育てた。
私の気持ちを不思議な程に汲み、理解し、把握した。
何時しか私に出来るのは首を縦か横に振る事だけになっていた。
思えば、私を育てる事、それ自体が父自身にとっての支えであったのかも知れない。
しかし何時までもその様な生活を続けられる筈も無い。
まあその気になれば、進学せず家に籠る人生もあったのかも知れない。
少なくとも父にはその気があった様に思う。
だから私は父の頭を冷やす目的もあって、父の手を離れ学園艦に乗った。
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