過去ログ - 武内P「今日はぁ、ハピハピするにぃ☆」
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名無しNIPPER
[sage saga]
2018/07/08(日) 23:01:04.62 ID:nttc9N46o
「もっ、申し訳ありません!」
図らずも、盛大な放屁音を聞いてしまったことを詫びる。
抗議の視線を向けられているが、私とて、聞きたかったけではありません。
そもそも、ペットボトルにするのは実際にある事ですが、
大までも受け入れるほど、ペットボトルとは万能な容器では無いのです!
「これ、着けててください!」
背後から、少し乱暴に、頭にヘッドホンを被せられる。
それは、彼女がいつも首から下げているもので、
彼女の小さな頭に合わせた幅が、その時、少し広がり音を立てた。
聞こえてくるのは、闇を切り裂く流星のような、爽やかな、彼女のソロ曲。
「……!」
そして、そのまま彼女は運転席のシートに身を寄せ、
私の背後から腕を突き出し、前方を指差した。
後ろを見るな、というそのジェスチャーで、私も覚悟を決めた。
……もう、後戻りは出来ない。
ならば、私も信じよう。
自分の信じるものがロックと言った、私の担当するアイドルを――!
「……」
ハンドルを握る手に、自然と力が入る。
そうした所で、この渋滞が解消する事はない。
だが、握りしめる。
彼女の成功を祈るように。
「うわっ、わ、わわわっ!? えっ、えっ!? あっ、ああっ!」
ヘッドホンをしているが、声が聞こえてくる。
そもそも、彼女はかなり耳が良く、音楽を聞く時の音量は小さい。
大声を出してしまえば、車内という密室においては、
いくらヘッドホンをしていようと、完全に聞こえなくなる事は……はい、ありません。
「全然的が定まらなっ――あっ!?……あああっ!? うそうそうそうそっ!」
一際大きな焦る声と共に、モワリと漂ってくる異臭。
ヘッドホンの位置を調整し、鼻に当てたらこの臭いも……いや、どう考えても現実的ではない。
窓をすぐにでも開けたいが、万が一にでも、彼女の声を並走する車に届けるわけにはいかない。
彼女は、アイドル。
届けるべきは、歌声と、笑顔なのだから。
「……あははははっ! あっははははっ!」
……この笑い声も、聞かせられませんね。
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