過去ログ - 武内P「あだ名を考えてきました」
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48:名無しNIPPER[sage]
2018/04/19(木) 01:11:19.64 ID:QifNUJyno
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「イメージに合わない仕事、ですか」
休憩スペースの椅子に並んで座りながら、彼が私の言葉を繰り返した。
二人の手には、それぞれ種類の違う缶コーヒーが。
遠慮したのに、奢ってもらっちゃった。
缶コーヒーから伝わる熱が、私の手を温めてくれる。
「ファンの方がどう思うか、気になってしまって」
そう言うと、彼は、右手を首筋にやって、少し沈黙。
言葉を探しているのか、その視線は、宙を彷徨っている。
時折、ああ、とか、うう、とか、低い唸り声が聞こえてくる。
私、そんなに悩ませるような事を聞いちゃったのかしら。
「……そう、ですね」
考えがまとまったのか、彼は缶コーヒーを一口だけ飲んだ。
そんなに喉が渇いたのかしら?
「私は、高垣さんがどうしたいかが、一番重要だと思います」
少し、予想していた答え。
早苗さんも、瑞樹さんも、同じ事を言ってくれたもの。
けれど、彼の言葉には、続きがあった。
「確かに、今までの高垣さんのイメージとの違いに、驚くかもしれません」
彼の瞳から、とても真剣な想いを感じる。
「ですが、それもまた、貴女の一面だと、そう捉えるでしょう」
彼の言葉から、とても熱い想いが伝わってくる。
「そんな新たな一面を見られるのは、嬉しいことだと、私は思います」
彼の、
「――貴女のファンとして」
その想いに、私は今、勇気を貰った。
予想外の、予想以上の、彼の答え。
それに応えるのが、アイドルとして、あるべき姿じゃないかしら。
だって、その方がお互い退屈せずに済むものね!
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