過去ログ - 武内P「あだ名を考えてきました」
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932:名無しNIPPER[sage saga]
2018/05/23(水) 01:11:36.80 ID:sCd2XJe5o
「カモン……カモンカモンカモンカモンッ!」
女は、激しく踊りながら、言葉をかける
女と同じ、世界レベルのステージに来いと。
女の居る、ブラジルまで飛んで来いと。
「……!」
年若い少女達は、その誘惑に抗えない。
それは、悲しきアイドルの性。
だが、少女たちの顔には、恐れも、後悔も、何一つ存在しない。
目の前のカーニバルに参加する事しか、頭に無い。
心臓の鼓動が、リズムを刻む!
美しき獣に、世界に魅入られたように!
誰も、彼女達を責められまい。
誰も、彼女達を止められまい。
世界レベルを前にして、少女達は止まれない!
だって、滅茶苦茶楽しそう!
「――ヘーイ!」
しかし!
嗚呼、だが、しかし!
女もまた、止まらない!
両腕が軌跡を描き、カーニバルから離脱する。
「フフ……一つの国には、長く留まらないわよ?」
何という言い草!
しかし、嗚呼、それも仕方のない事。
誰も、女を――世界を待たせるなど、出来はしないのだ。
「それが、この私!」
先程までの、激しい動きでは無い。
エレガント……優雅すぎる程、エレガント。
指の先から、つま先に至るまで。
兎にも角にも、エレガント。
「次の国は――」
少女達が、息を飲む。
女は、どこの国へ向かったと言うのか。
ただ、それを聞くために、耳を傾ける。
「――ヨーロッパよ!」
体が、傾く。
国では無い――地方だという、ふわっとした答えに!
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