992:名無しNIPPER[sage saga]
2018/03/20(火) 20:38:40.79 ID:t0wqhM/bo
・ ・ ・
「……」
遂に、本を読み終えてしまいました。
中程までは読んでいたのですが、まさか読破してしまうとは。
物語の余韻に浸りながら、置いておいた栞に手を伸ばします。
本に挟んでおかないと、折れて……しまうかもしれませんから。
「……あっ」
伸ばした手の先に、栞はありました。
そして、その横には、緑茶の小さなペットボトルが、一つ。
蓋の部分がオレンジ色なのは、これがホットだという事でしょう。
最近は、また肌寒く感じる風が吹くようになったので、ホットだったのでしょう。
「……」
躊躇いがちに、そのペットボトルに手を伸ばします。
そして、ちょんっ、と触れた人差し指は、まだそれが温かく、
そこに置かれてから然程時間が経っていない事を教えてくれました。
私は、慌ててそれを置いてくれたであろう人へ顔を向けました。
「……」
カタカタ、カチカチ。
二つの音は、私が書の世界に入り込む前と同じように部屋に響いています。
声をかけてくれても……いえ、もしかしたら、声をかけてくれたのかもしれません。
それに、そこまでを望むのは、来訪者としてあるまじき事。
「……」
嗚呼、勝手に部屋に入って、本を読み耽るおかしな女と、
そう、思われてしまったでしょうか?
……いえ、きっとそうに違いありません。
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