994:名無しNIPPER[sage saga]
2018/03/20(火) 21:12:06.20 ID:t0wqhM/bo
「……」
気づけば、喉の奥がカラカラに渇いていました。
その原因は、部屋が乾燥しているからか、はたまた、私自身の問題か。
「……」
一旦、考えることをやめて、ペットボトルを両手で包み込む。
まだ熱を残しているそれは、じんわりと私の両手を温めてくれます。
……けれど、乱雑に積み重ねられた本の海の様な私の内側までは、その熱は届きません。
「……」
無駄な事だとはわかっていても、そうせざるを得なくて。
この温かさが、私に向けられた優しさが、内側までも温めてくれると信じて。
私のための、ペットボトルを持ち上げました。
……すると、その下には――
「……」
――黒いぴにゃこら太の、メモが置かれていました。
「……可愛い」
お腹の白い部分に、
「どうぞ」
と、まるで声まで聞こえてくる一言が添えられて――
「――っ!?」
まるで、ではなく、実際にかけられた声に、私はビクリと体を震わせました。
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