394:名無しNIPPER[sage]
2017/11/21(火) 00:05:47.77 ID:eWdqW08oo
「……」
「……ふふっ」
無表情な彼が呆気にとられているのがおかしくて。
あんなにも荒れ狂っていた私の心が穏やかで。
自然と、笑みが零れた。
「……くくっ! 何故、今それを……っくく!」
「ふふっ……だ、だって、チャンスかなと思って……ふふっ!」
ああ、おかしい!
駄洒落が会心の出来だったからか、彼も声を上げて笑っている。
こんな姿は初めて見たし、それがまたおかしくて笑いが止まらない。
「ふふっ……うふふっ」
「……」
笑い続ける私を見て、彼は一言、こう言った。
「良い、笑顔です」
降り注ぐシャッター音が、まるで拍手のように感じる。
気の所為だろうか、記者の方達も皆笑っているように見える。
だったら、それに笑顔で応えなければ。
「はい――私は、アイドルですから」
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