810:名無しNIPPER[sage]
2017/11/27(月) 21:35:16.74 ID:/waBRMwOo
彼は、先月の頭から、アメリカの関連会社へ研修のため出向している。
何でも、第二期シンデレラプロジェクトへの空白期間の間に、
彼の今後の事も考え、スキルアップのためにと専務が提案したらしい。
彼は、当然のように初めはその話を断った。
それもそのはずで、彼は現在もシンデレラプロジェクトの一期生を抱える、
そうね、とても優秀なプロデューサーだもの。
そんな、仕事人間の彼が自分の今後のためとは言え、
手放しで今担当しているアイドルを放って海外へ行くとは到底考えられない。
だが、最終的に彼はその話を受けた。
頑として首を縦に振らなかった彼を説得したのは、彼の関わったアイドル達だった。
でも、説得……と、言うのかしら、あれは?
エントランスホールで大勢のアイドル達に囲まれながら、
正座されられている彼の姿はちょっぴり可哀想だったわ!
……そう、丁度、この位置で正座してたのよね、彼。
勿論、この話が彼にとって良い話だというのはわかっている。
けれど、調子が狂ってしまうのだ。
あの、大きな背中と、低い声、そして、ちょっぴり立った寝癖。
「……おはようございます」
ちゃんと周りに誰も居ない事を確認して、彼が正座していた場所に向かって挨拶。
誰かにこんな姿を見られたら、また高垣楓が変なことをしていると思われちゃうものね。
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