976:名無しNIPPER[sage saga]
2017/12/14(木) 15:43:23.85 ID:qZqdRYado
「プロデューサー、次のアスタリスクの曲はクールタイプでお願いします!」
「多田さん?」
さっき、ちょっとした言い合いになった。
いつものことだと皆は笑っていたけど、今回ばかりは譲れない。
だって、ユニット曲が片方の属性だけだなんて不公平だ。
「みくちゃんはキュートで、私はクールです。だから、クールタイプのユニット曲も!」
「……少し、お待ち下さい」
みくちゃんは可愛い。
だけど、みくちゃんの属性の曲だけ出すなんて贔屓だよ。
プロデューサーは、必死に手元のパソコンを覗き込んでいる。
これは……もしかして期待出来るんじゃない!?
「……」
プロデューサーの、いつもの右手を首筋にやる癖。
困った時に出るその癖をしているという事は……やっぱり駄目なのかな。
「……!」
と、思いきや……プロデューサーは顔を両手で覆い、肩を落として俯いてしまった。
その落ち込み様は今まで見たことがない程で、私は慌ててプロデューサーに駆け寄った。
「ど、どうしたんですかプロデューサー!?」
「……申し訳、ありません……!」
クール曲を出せない事をこんなに申し訳なく思ってくれるなんて。
……駄目だ! プロデューサーにこんな思いをさせちゃ!
私にはロックな熱い魂があるじゃないか! タイプがなんだ!
私は、私だ!
「……多田さんは……ずっと、キュートタイプだと思っていました」
おわり
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