過去ログ - LiPPS「MEGALOUNIT」
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157:名無しNIPPER[saga]
2017/12/16(土) 16:15:35.38 ID:sXivYPE/0
「ふぅむ――フェスの後、できる限り彼女達のサポートをしてやってほしいと」
オールバックさせた白髪を撫でながら、支社長は窓の外を見やった。
万が一の事があった時、彼女達が行き場所に不自由する事が無いよう、手を回してほしい旨を伝えた。
本社の人間相手だと、ここまでざっくばらんな相談は出来ない。
「票の裏工作のために敗れたと、彼女達が思わないか心配という事か」
一通り自分の考えを丁寧に説明すると、彼も一応は理解を示してくれた。しかし――。
「だが、裏工作は無いんだ。なぜなら、役員達はたまたま全員が高垣楓のステージに感動し、彼女に投票をする。
票数の操作などしない。他の客と同じ。ルールに従い自分の票を投じるのだから、何もやましい事はしていない。そうだろう?」
支社長は、組織票が疑われるような事は無いと言っている。
いや、むしろ役員による組織票を特に悪と思っていないようだ。この辺の認識のズレが怖いんだよな。
ネット社会に生きる現代人の、あらゆる事物を裏側から観察しようとする精神性の怖さを、老人はいまいち理解できていない。
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