過去ログ - LiPPS「MEGALOUNIT」
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208:名無しNIPPER[saga]
2017/12/17(日) 21:44:32.38 ID:K38ajQT50
今日の撮影は、割と気合い入ってるカンジ。
スタジオに、オープンカフェっぽいセットが組まれてる。
もちろん一部分だけだけど、壁のカンジとか窓とか石畳とか、細部が結構本格的だ。
209:名無しNIPPER[saga]
2017/12/17(日) 21:46:50.03 ID:K38ajQT50
カメラさんとも馴染みがあるから、どんなに細かいものでも、次に送られてくる指示がどういうものか、大体分かっちゃう。
「携帯を口元に寄せてみて。電話かけようか迷ってる風の」
「顎を手に乗せて、ちょっとアンニュイっぽいカンジのが欲しいな」
210:名無しNIPPER[saga]
2017/12/17(日) 21:48:58.25 ID:K38ajQT50
「いやー助かるよ美嘉ちゃん、ポージングとか表情とかビシッと決めてもらえるから撮りやすいのなんの」
「アハハ、そりゃーアタシとカメラさんの仲ですから」
「おっ、嬉しいこと言ってくれんじゃないの」
ドリンクを飲みながらカメラさんと談笑する。
211:名無しNIPPER[saga]
2017/12/17(日) 21:52:36.34 ID:K38ajQT50
「コーヒーと、この、マンゴーアイスラテってヤツをください」
ちょっとオシャレな、大学生っぽい人達で賑わってるカフェを見つけて、席に着いた。
212:名無しNIPPER[saga]
2017/12/17(日) 21:54:41.87 ID:K38ajQT50
「へっ!?」
プロデューサーは、いつの間にか来ていた自分のコーヒーにミルクをたっぷり入れてる。
「い、いや――へぇー、プロデューサーはブラック派じゃないんだ。随分ミルク多いね」
213:名無しNIPPER[saga]
2017/12/17(日) 21:58:06.55 ID:K38ajQT50
うわあぁぁ、アタシ何いきなりヘンな話振ってんだろぉ!?
「カップルみたい、ってか?」
「そっ!!」
思わず立ち上がりそうになるのを、すんでの所で抑える。
214:名無しNIPPER[saga]
2017/12/17(日) 22:00:27.08 ID:K38ajQT50
――今の一言。
「意外」
「何が?」
「プロデューサー、もっと周りを意識してるもんだと思ってたから」
215:名無しNIPPER[saga]
2017/12/17(日) 22:04:23.64 ID:K38ajQT50
え、えぇぇぇ――そんな堂々と。
「幻滅した?」
「えっ?」
「城ヶ崎さんは真面目そうだから」
「お仕事は普通、真面目にやるもんじゃない?」
216:名無しNIPPER[saga]
2017/12/17(日) 22:06:40.83 ID:K38ajQT50
「一ノ瀬さん?」
「えっ?」
画面を見て、ボソッと呟くと、彼はそのまま電話に出た。
217:名無しNIPPER[saga]
2017/12/17(日) 22:08:29.40 ID:K38ajQT50
「ハァ〜〜〜」
通話を終えた途端、長いため息を吐くプロデューサー。
そんなに志希ちゃんのこと苦手なのかな。
「デートって?」
218:名無しNIPPER[saga]
2017/12/17(日) 22:10:20.47 ID:K38ajQT50
「そういうの、女のコ、傷つくよ」
アタシは、すっかり溶けちゃったアイスをスプーンで何と無しにかき混ぜる。
「本音と建前って、結構分かるもんだし。
志希ちゃんだって、いつもにゃはにゃは笑ってるけど、自分が拒絶されてるって気づいちゃうんじゃないかな」
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