過去ログ - LiPPS「MEGALOUNIT」
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34:名無しNIPPER[saga]
2017/12/16(土) 10:59:34.13 ID:sXivYPE/0
奏ちゃんは、目線だけあたしの方に向けて、フッと笑った。
「あなたの才能は、言うなればきっと、この事務所で努力している人皆の敵。
だから、凡人代表として、私はあなたに負ける訳にはいかないのよ。美嘉はなおさらかしら」
「――ごめん、言ってる意味分かんない」
「言葉通りの意味よ。
知りたいなら、明日のレッスン終わった後、ちょっと時間をおいてレッスン室を覗いてみるといいわ」
「えっ?」
交差点に出た。
駅はこの大通りを左に行った先。あたしの家は、それとは逆方向だ。
「ライバルに送る塩は、これで十分でしょう? それじゃあ、また明日」
奏ちゃんの背中を、あたしはモヤーッとした気持ちで見送ることしかできなかった。
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