過去ログ - LiPPS「MEGALOUNIT」
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431:名無しNIPPER[saga]
2017/12/19(火) 22:45:36.00 ID:Ae62FiCR0
「LIPPSの子達はどうなるんですか?」

 アリさんが食い下がる。

「当初の計画では、高垣楓の周りの大人達が良からぬ企みをしていた、というものでした。
以下略



432:名無しNIPPER[saga]
2017/12/19(火) 22:48:34.22 ID:Ae62FiCR0
 やや後ろから聞こえた声に、皆が振り返る。

 いつの間にか、プロデューサーは私達の後方に立っていた。
 というより、私達が彼を置いて、知らず身を乗り出していた、と言う方が正しいのでしょうね。

以下略



433:名無しNIPPER[saga]
2017/12/19(火) 22:51:05.46 ID:Ae62FiCR0
「や、辞められるって――!」

 アリさんがプロデューサーの前に歩み出た。
「ちょっと待ってください。それはあまりに無責任じゃ――」

以下略



434:名無しNIPPER[saga]
2017/12/19(火) 23:00:34.63 ID:Ae62FiCR0
「一ノ瀬志希、という子がいたね。彼女が今、どこにいるか知っているかね?」


 思わぬ人物の名前が出て、私達の表情が固まる。
 特に、プロデューサーと、おそらく私の顔も、相当に緊張が走った。
以下略



435:名無しNIPPER[saga]
2017/12/19(火) 23:06:52.09 ID:Ae62FiCR0
「か――彼女の大好きな、って――?」

 息が苦しい。視界が歪む。
 やっとの思いで、私の口から言葉と呼べるものが発せられた。

以下略



436:名無しNIPPER[saga]
2017/12/19(火) 23:07:53.76 ID:Ae62FiCR0
 突然、鈍い音が鳴り、遅れて支社長の体が後方にもんどり打って倒れた。


 外は気が狂ったかのような豪雨で、時折雷も鳴っている。
 その音かと、最初は聞き間違えた。
以下略



437:名無しNIPPER[saga]
2017/12/19(火) 23:14:55.54 ID:Ae62FiCR0
 呻き声を上げながら、支社長は顔を右手で押さえ、その場でうずくまっている。


「この野郎――ふざけるな、この野郎、お前」

以下略



438:名無しNIPPER[saga]
2017/12/19(火) 23:17:38.34 ID:Ae62FiCR0
「とんだお笑い草だな?」

 ゆっくりと立ち上がり、支社長がプロデューサーに向き直る。
 口が切れているらしく、血が少し出ていた。

以下略



439:名無しNIPPER[saga]
2017/12/19(火) 23:19:38.33 ID:Ae62FiCR0
「えっ?」

 ふと、私の手元に眼鏡が――いや、正確に言えばサングラスだ。

 掛けていたそれを、乱暴に私に預けるのは、ヤァさんしかいなかった。
以下略



440:名無しNIPPER[saga]
2017/12/19(火) 23:22:03.43 ID:Ae62FiCR0
「グッ、ウアァァ――!!?」

 支社長は額を両手で押さえ、蹈鞴を踏みながら二、三歩後ずさり、堪らずしゃがみ込んだ。

 ヤァさんも、痛そうに頭を押さえている。
以下略



441:名無しNIPPER[saga]
2017/12/19(火) 23:24:35.70 ID:Ae62FiCR0
「うぅ、我ながらキクぜぇ」

 今度はヤァさんも蹈鞴を踏んだ。
 まるで農作業の間に休憩でもするかのように、天を仰ぎ、額を片手で押さえている。

以下略



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