過去ログ - LiPPS「MEGALOUNIT」
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525:名無しNIPPER[saga]
2017/12/20(水) 20:59:11.31 ID:m6szqZZ10
「とにかく、今タクシー呼ぶから、早く帰りなさい」
 そう言って、プロデューサーさんが受話器に手を伸ばすのを、チーフさんが制した。

「良い機会だと思いますし、彼女達と一度、向き合ってみてはいかがでしょう?
 周子ちゃんも、たぶん今の話を聞いて思う所もあるでしょうし、あなたも彼女が相手なら、比較的話しやすいのでは?」

「ちょうど酒も切れちまったしよォー」
「飲み過ぎっすよヤァさん、大丈夫ですか?」
「ひゃくやくのチョーっつってんべ」

 急にガタガタと席を立つチーフさん達に、プロデューサーさんが困惑の表情を浮かべる。
「あ、あの――」

「それじゃあ、僕達はこれで。どうぞごゆっくり」

 バタンとドアが閉まると、あたしとプロデューサーさん二人だけになった室内は、途端に静かになった。



「――仕事が終わって事務所に戻った、と言っていたけど」
 話題を選んだ風に、静寂を破ったのはプロデューサーさんだった。

「今日、塩見さん、何か仕事あったっけ? それとも、頼んでいた城ヶ崎さんへの伝令のことか?」



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