過去ログ - LiPPS「MEGALOUNIT」
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541:名無しNIPPER[saga]
2017/12/20(水) 21:48:50.36 ID:m6szqZZ10
「美嘉ちゃん――君の言うことはもっともだ。本当に、これは――僕達の力不足という他は無い」
ただ頭を下げるチーフに、アタシは声を荒げるだけだ。
「何にも悪いことしてないのに、噂が立っただけで切り捨てるの!?
無視すれば、堂々としてればいいじゃない! こんなっ!! こんな理不尽なこと――!!」
542:名無しNIPPER[saga]
2017/12/20(水) 21:50:32.29 ID:m6szqZZ10
『アイドル・アメイジング』まで、もう2ヶ月を切っている。
本当なら、とっくに新曲が決まっていて、それに向けた5人でのレッスンが本腰を入れて行われているはずだった。
でも今、レッスン室にいるのは3人だけ。
フレちゃんが復帰したとしても、アタシ達は4人だ。
543:名無しNIPPER[saga]
2017/12/20(水) 21:53:16.83 ID:m6szqZZ10
だから、アタシが――。
「美嘉ちゃん、しっかりな」
「トーゼンッ! じゃ、行ってくるね★」
544:名無しNIPPER[saga]
2017/12/20(水) 21:55:04.87 ID:m6szqZZ10
その日の収録が終わった後の事だった。
スタッフさん達に挨拶して、プロデューサーともハイタッチを交わして、楽屋に戻る。
さて、私服に着替えるかと、ロッカーを開けて中を漁って――。
545:名無しNIPPER[saga]
2017/12/20(水) 21:57:06.00 ID:m6szqZZ10
コンコン、とドアをノックする音がして、プロデューサーが外から声を掛けてきた。
「おーい、そろそろ準備できた?」
「あ、ううん! もうちょい待って、ごめんね」
546:名無しNIPPER[saga]
2017/12/20(水) 21:59:33.16 ID:m6szqZZ10
帰ってから奏ちゃんと周子ちゃんにも一応聞いてみると、二人も似たような事があったみたい。
周子ちゃんは、自分のラジオで嫌がらせとしか思えないハガキばかり来てたと憤慨していた。
奏ちゃんはグラビアのお仕事で、セクハラっぽい事をやたらと現場の人から言われたみたい。
547:名無しNIPPER[saga]
2017/12/20(水) 22:01:17.43 ID:m6szqZZ10
「お姉ちゃん、そういやさ」
「ん?」
夕食が終わった後、莉嘉の部屋でくつろいでいた時だった。
新しい漫画を買ったというので、ベッドの上で呼んでいると、ふと声を掛けられた。
548:名無しNIPPER[saga]
2017/12/20(水) 22:03:20.90 ID:m6szqZZ10
「――へ?」
慌ててアタシは携帯を手に取り、自分のアカウントを確認してみる。
いつもは興味津々そうにアタシの携帯を覗き込みに来る莉嘉は、それを見ようともしない。
549:名無しNIPPER[saga]
2017/12/20(水) 22:06:54.14 ID:m6szqZZ10
「お姉ちゃんは、平気なの?
こんなヒドいこと、言ってくる人がいるなんて、アタシ、信じらんないよ――!」
「アハハ、心配無いって★ 今見たら、ほら、みーんな捨てアカでリプしてる人ばっかりだよ。
つまり、自分で自分のコメントに責任持とうとしない人達ってこと。
そんなのにいちいち構ってあげる必要無いじゃん、ねっ?」
550:名無しNIPPER[saga]
2017/12/20(水) 22:09:15.57 ID:m6szqZZ10
その日は、奏ちゃんと二人でイベントのお仕事だった。
全米No.1とかいうアクション有り、ラブシーン有りの新作ハリウッド映画の上映初日で、その宣伝に呼ばれたのだ。
映画関係だから、奏ちゃんがメインで取ってきたお仕事で、アタシはおまけみたいなもん。
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