過去ログ - LiPPS「MEGALOUNIT」
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592:名無しNIPPER[saga]
2017/12/21(木) 00:06:37.97 ID:taHfCPeM0
 こんな事をして、何になる。

 彼女達のためになるかどうかなんて、まるで分からないし、逆に足を引っ張っている可能性すらあるのだ。

 注目度が高まる事自体は悪くないが、必ずしもLIPPSを好いてくれる人の目にばかり留まるとも限らない。

 まして、俺は仕事が嫌いで、自らの仕事を増やす営業という仕事は、もっと嫌いだった。

 現に俺は、自分でさえ気持ち悪いと思う猫なで声で営業先に尻尾を振り、自分の仕事をいたずらに増やし、ストレスを溜め込んでいる。


 何でこんな事をしているのか、疲れ切った体は、逆に俺に考える時間を与えたらしかった。


 パッと思いついたのは、贖罪かとも思った。

 一つとして彼女達のためになる事をしてこなかった、その罪滅ぼし、という――。

 いや、違うな――外向けの義務感だけが行動原理だとしたら、俺の場合、何か理由を付けて今頃とっくに逃げている。


 それか、怒りか?

 一ノ瀬さんをはじめ、LIPPSを弄ぼうとしたあの支社長――アイツや、アイツと同じ事をしようとした俺自身への。

 俺はアイツとは違うのだ、という――やはり贖罪かも知れないが、自分本位な理由としては、たぶんあながちそうズレてはいない。

 だが、大正解とはどうしても思えなかった。



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