過去ログ - LiPPS「MEGALOUNIT」
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61:名無しNIPPER[saga]
2017/12/16(土) 12:01:47.50 ID:sXivYPE/0
周子はケラケラと笑った。
「でもま、そんなお子ちゃまみたいなドッキリのおかげで、いつも以上の踊りができたってのもあるかな?」
「随分、好意的に捉えてくれるのね」
「ううん、全然? 今度はあたしが、どんなドッキリを奏ちゃんにかましてやろうか楽しみやなーって」
意地の悪そうに周子が笑った時、美嘉がステージから戻ってきた。
「いやー会場がすっごく熱くてビックリ! あ、それでね、周子ちゃんあの――」
「あ、いーよいーよ美嘉ちゃん。さっき奏ちゃんから聞いたから」
「そうなんだ」
ポリポリと頭を掻く美嘉。
「あの、さ――ごめんね? 何も言わなくて」
「いいったら。それに、言ったらドッキリの意味無いやんな?」
美嘉が謝る事は無い。
美嘉もプロデューサー達も、私のくだらない提案に応じただけなのだから。
「あーあ、一仕事終えたらお腹すいちゃったなー。プロデューサーさん、あたし達に何かおごってよ」
「えぇ、そうだなぁ。せっかくの川越だし、どっか長屋の方の和菓子屋にでも行くか?」
「おっ? 和菓子屋の京娘を捕まえといてそれ行っちゃうー?」
本当に謝らなければならないはずの私が、周子に謝るタイミングを逸してしまっていた。
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