過去ログ - LiPPS「MEGALOUNIT」
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705:名無しNIPPER[saga]
2017/12/23(土) 00:43:50.10 ID:qh1EHTqN0
「今の子達は、どうなるんだ」

 注ぎながら俺が聞くと、せがれは表情を変えず、グラスを置いた。

「たぶん、鬱から回復した奴が入れ替わりで就くと思うけど――実際上は、俺の先輩が面倒見ると思う。
 ていうか、俺もあと一年したら、今の仕事辞めるよ」
「エー、そうナノ? 何で?」

「俺には、向いてないよ。今の仕事、一番向いてないかも知れない」


 ハハハ、と自嘲気味に笑いながらせがれは酒を煽り、ため息をつく。

「だってよ。その大会だって、自分の担当アイドルが本番で何を歌うのか、把握できてなかったんだぜ。
 そんなヤツが監督者であっていいと思う?」
「んー、そうネェ」

 自分が聞いたにも関わらず、家内はさほど興味も無さそうに聞き流しながら、リモコンを操作している。
 せがれも、そう意に介していないようだ。

「彼女達は、今が大事な時期だ。そんな彼女達を導くべき人は、俺よりももっと適任がいる」


「この曲は、そういう意味で歌われたものじゃないだろう」
「えっ?」

 俺の一言に、せがれは驚いた様子で顔を上げた。


「リップス、というのは、お前も必要とされていたんじゃないのか?
 俺はこの、メガロマニア、という曲は、そういう意思を大いに感じるんだがな」



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