過去ログ - LiPPS「MEGALOUNIT」
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716:名無しNIPPER[saga]
2017/12/23(土) 01:24:27.43 ID:qh1EHTqN0
 困惑しながら事務室に戻ると、アリさんがにこやかに手を振って俺を出迎えた。


 やられた――彼は、全て知っていたのだ。

 俺が今回の一件を機に辞める気でいる事を――そして、美城常務が今回の一件を肯定的に捉えている事をも。

 だから、実質的に今回のステージをプロデュースしたのは彼なのに、その功績と責任を全て俺に押し付けた。


「来年度はおそらく昇級でしょうね。お互い、頑張りましょう」

 穏やかに笑いながら、ポンッと俺の肩を叩く。あんたはつくづく仕事が出来る人だな、畜生。

 課長が足を引っ張るおかげで、休み明けにも関わらず、活動計画書の作成は終電ギリギリまでかかった。



 それと、俺は引っ越した。

 あの日の焼肉の会計は、俺の全奢り。すなわち“全アリさん”だったが、それは別に良い。

 絶対に彼女達にはバレないようにと注意していたのに、俺は泥酔し、彼女達に家まで介抱されるという大失態を犯したのだ。

 それからというもの、一ノ瀬さんは毎日のように俺を訪ねてくるし、他の子達もたこ焼きセットを持って来たり、全然休めない。

 こういう時、マンスリーは便利である。電車も違う沿線にした。

 さすがにここまでくればバレないだろうが――以後気をつけなくてはならない。



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