過去ログ - LiPPS「MEGALOUNIT」
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726:名無しNIPPER[saga]
2017/12/23(土) 01:59:21.85 ID:qh1EHTqN0
そして、ようやく――。
ようやく? ――そう、ようやくだ。
その日がやってきた。
727:名無しNIPPER[saga]
2017/12/23(土) 02:00:53.91 ID:qh1EHTqN0
改めて、タバコに火を付け、プカーっと天井に向けて吐いた。
ゼムクリップで留めた一式をパラパラと捲ってみる。
インデックスも付けておくべきだったが――もういい、諦めよう。
728:名無しNIPPER[saga]
2017/12/23(土) 02:07:14.69 ID:qh1EHTqN0
――やだー! お願いプロデューサーさん、あのコとは一緒に組ませんといて!
――アイドルのフォローをするのがプロデューサー、でしょう?
729:名無しNIPPER[saga]
2017/12/23(土) 02:08:36.62 ID:qh1EHTqN0
「プロデューサー?」
? ――何だ、速水さん。と、城ヶ崎さんだった。
730:名無しNIPPER[saga]
2017/12/23(土) 02:11:35.45 ID:qh1EHTqN0
「? ――俺に?」
「他に誰がいるの?」
あんなひどい態度を取った俺に、まさかプレゼントがあるとは思わず、面食らってしまった。
731:名無しNIPPER[saga]
2017/12/23(土) 02:13:33.87 ID:qh1EHTqN0
「――随分と、私達への評価が高いのね」
先ほどまで微笑を浮かべ続けていた彼女の表情は、それを閉じた時には真顔になっていた。
「俺はそうは思わない」
732:名無しNIPPER[saga]
2017/12/23(土) 02:18:16.04 ID:qh1EHTqN0
「本当に、ありがとうな――俺は、君の強さに助けられた」
ユニットのエースとして、その肩にかかる荷の重さは、時にはリーダー以上だっただろう。
城ヶ崎さんは、肩を震わせた。まだ顔を上げられずにいた。
733:名無しNIPPER[saga]
2017/12/23(土) 02:22:16.59 ID:qh1EHTqN0
話には聞いていたが、事業一課はチーフ級のプロデューサーのみという特殊な部署で、各々のデスクも全て個室だった。
中央にはフリースペースがあり、そこに一課所属のプロデューサー陣と課長が俺を出迎えた。
シンデレラプロジェクトを所管する、あのクマさんもいる。
734:名無しNIPPER[saga]
2017/12/23(土) 02:24:45.12 ID:qh1EHTqN0
そして――ここが、俺の個室か。
やや緊張しながら、俺はドアを開けた
「おっ、来た来た。おっはよー、プロデューサーさん♪」
735:名無しNIPPER[saga]
2017/12/23(土) 02:27:18.96 ID:qh1EHTqN0
いや、せっかく美城常務――今は専務か。
とにかく美城さんが、名ばかりチーフという最後の花道を俺に用意してくれたのだ。
最後のお勤めくらい、しっかりしないとな。346プロに恩義があるのは事実だ。
736:名無しNIPPER[saga]
2017/12/23(土) 02:30:19.33 ID:qh1EHTqN0
な、何だ、今のは――?
「あら――ごめんなさい、お気に召しませんでした?」
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