過去ログ - LiPPS「MEGALOUNIT」
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87:名無しNIPPER[saga]
2017/12/16(土) 13:39:40.21 ID:sXivYPE/0
「おぉーっ? シキちゃんその心は?」
 フレデリカが志希に熱いまなざしを寄せる。


「口ってさ、物を食べたり飲んだり、声を出したりさえできれば基本的に生きていけるじゃない?
 もちろん、それらの補助的な役割は果たすけど、唇が無くても極論言うとそれは達成できちゃうんだよねー」

 志希がストローを口元で振り回すと、ジュースの水滴が少し飛んだ。
「あっ、ごめんね奏ちゃん」
「いいえ。それで?」
「うん。それでね、じゃあ何で唇という部位は生物に存在するのか?」

 ムフッ、といやらしい笑みを浮かべる志希。

「それは、種の保存のため。もっと言うと、異性を魅了するためにあるって話だよね。
 魅力的な表情や声を作り出すために精密な運動をしたり、キスして愛を確かめ合ったり、なーんてさ。
 特出した進化を遂げた経緯を考えれば、唇の名を冠するこのモンスターは、ある意味“生”の象徴とも言えるのではないかにゃ?」


「な、なるほど――」

 身を乗り出すように両肘をテーブルの上に乗せ、妙に納得してしまっている美嘉。

 創造上の、それもゲームのキャラクターへの、どこまで本気か分からないような彼女の考察に、何をそこまで真面目に――。
 と思っていたら、周子も感嘆の声を上げた。

「ほぉー、つまりアレや、“性”の象徴的な?」
「にゃははーっ♪ まぁ生物学はアタシの専門じゃないから色々違ってると思うけどねー♪」

 何ソレ、と呆れたように同調した周子と志希は笑い合う。



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