過去ログ - 【安価/】呪博士「SRプロ年末風雲記」 -SS速報VIP

過去ログ - 【安価/】呪博士「SRプロ年末風雲記」

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980: ◆jf/Iecmsv6[saga]
2018/02/06(火) 22:07:50.28 ID:2Djt8HSl0
瞳子「ねえ鷲さん、貴方は賞味期限って守るほう？」

オジロケシワシ「まあ、ある程度は。」

瞳子「なら、冷めたコーヒーと普通のコーヒーならどっちを取る？」

オジロケシワシ「まあ、普通のだな。基本15分ルールが適応されるって話だしな。」

瞳子「そう、それが普通。時間が経ってしまった物など見向きもされない。そんな常識的な話なのよ。」

瞳子「私はね、昔・・・僅かな時期だったけど、アイドルをやっていた時期があったの。」

瞳子「あの頃は毎日がただ楽しくて、自分を磨いたり、大きな夢を持って日々の行動が後々の成功につながるとただ信じていたの。」

瞳子「でも、そんな陶酔はいずれ覚める物。・・・厳しすぎる現実から、アイドルという夢が潰えて・・・。」

瞳子「裕福な家庭から急に捨てられ、路頭に彷徨った子犬の様に・・・夢の潰える瞬間を私は見ているのよ。」

瞳子「だから、もう私は一生・・・純粋だったあの頃の私には戻れないわ。」

オジロケシワシ「なら、なぜ貴方はこの世界にまた戻ってくる道を選んだんだ？」

瞳子「夢の残滓っていえばいいのかしら。夢から覚めても、夢をまだ追い求めたいっていう欲求が私の中にはあった。」

瞳子「でも、夢というのは掴める時に掴んでおかないと・・・容易に手から離れていく物なの。」

瞳子「ましてや、アイドルという夢なら否が応でもタイムリミットは付いてくる。」

瞳子「私はね、そんなタイムリミットが刻一刻と自分の背中に迫ってくる様な焦燥感を絶えず感じながらも、夢を捨てられなかった女よ。」

瞳子「そんな未練を引き摺って、ただ叶うかもわからないこのラストチャンスに全てを賭けているの。」

瞳子「貴方からしたら、滑稽でしょ？・・・でも、私は本気。本気で自分の夢を叶えたいと思っているわ。」

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