過去ログ - サトシ「ぼくのベストフレンドへ」
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51:名無しNIPPER[sage]
2017/12/29(金) 18:21:41.21 ID:+9AMIwmK0
「ああ、その件のことだね。──とりあえず、こっちのイスにでも座ってくれ」
「ありがとうございます」
スオウは部屋の隅に置かれたイスに腰掛けた。
「捜査の方なんだけどね、相変わらず男の行方が分からない状況なんだ」
スオウの前のイスにどっしりと座った刑事は、大げさに顔をしかめてみせた。やり手の刑事との触れ込みであったが、スオウの期待にはまだ応えてくれていない。
もっとも、こうして会って捜査状況の話を聞かせてもらうだけでも、ありがたいと思わなくてはいけないんだが。
「海外に逃亡したということはないんですか?」
「それはないな。空港には手配書が回っているから」
刑事は大丈夫だという風にうなずいた。
「それじゃ、いったいあの男はどこに隠れているんですか?」
「おそらく街中のビジネスホテルや漫画喫茶を利用していると踏んでいるんだが、これといった情報がまだこちらにあがってこないんだ」
「そんなあ……。いいですか、もう妹には時間的な余裕がないんですよ!」
つい言葉を荒げてしまうスオウだった。妹の体調を考えると、一日でもムダにはしたくなかったのである。
「スオウ君、君の焦る気持ちは分かるが、警察も最善の手を尽くして犯人を追っているんだ。そこは理解して欲しい」
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