過去ログ - アラサーニートエリちとキャリアウーマン亜里沙
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名無しNIPPER
2018/03/03(土) 06:23:35.41 ID:6MsEYCRx0
「あいつの話になると、亜里沙とはどうしても喧嘩になってしまうね、やはりあいつは不幸の子だ」
「通話を切ります、今日はありがとうございました」
「待ちなさい、お母さんに代わろう。同じ女性同士気兼ねなく話しなさい」
「……わかりました」
心が痛くていたくてしょうがなかった。
本当はこのまま消えてしまいたいと思うほど、自分が情けなかった。
「もしもし、亜里沙?」
「お母さん……あのね、私ずっと聞きたかったことがあるの」
「なあに唐突に」
「お母さんは、お姉ちゃんのこと好き?」
「好きに決まっているじゃない」
ならどうして――どうしてお父さんの言いなりになってしまうの?
「でもね亜里沙、亜里沙にはちょっとわからないかもしれないけど」
「?」
「私はお父さんのほうが大事よ、愛してしまったんだもの。恋人だったの、亜里沙もきっと愛する人ができればわかるはずだわ」
「それは……その……」
どういうこと? という言葉はすんでのところで出さずに済んで。
私は心が冷めていくのを感じたまま、機械的に母親との会話を終えた。
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