過去ログ - アラサーニートエリちとキャリアウーマン亜里沙
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222:名無しNIPPER
2018/03/05(月) 16:38:21.58 ID:sGQQTFFj0
 亜里沙と一緒にアパートを出る。
 今生の別れでもないのに、今まで住んでいた建物を見上げ――

「姉さんの脛かじりの現場を逐一眺めていたアパートに見送られる気持ちはどうですか」
「もうちょっと殊勝な気持ちにさせて」

 最寄り駅に近づくに連れて会話が少なくなってきた。
 別にお互いにスマホをいじっているからというオチではなくて、
 なんというか――非常に名残惜しい。

「亜里沙、今までありがとうね」
「お礼を言われるまでもありませんよ」
「なにそれ、ノーブレス・オブリージュってやつ?」
「別に、誰かが困っていたら手を差し伸べるのは当然ではないですか、
 仮に希さんが貧乏で姉さんに頼ってきたら、有無も言わさず面倒見るでしょう?」

 それは確かに。
 にこなら雑草でも何でも食べて生きていきそうな逞しさがあるけど……。

「でも、本当に感謝してる」
「そんなに言うなら、お願い事でも叶えてもらいましょうか」

 海未さんと結婚する許可をくださいとか言われたらどうしようかと思ったけど。
 まあ、それ以前に海未との結婚の許可を私が出すシチュエーションが想像できないけど。

「いいですか、私がオフじゃない日にハニワプロにこないでください」
「それはお願い事なの?」
「命令のほうが良かったですか」
「わかった、君主危うきに近づかずというものね……絶対に行かない」


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