過去ログ - アラサーニートエリちとキャリアウーマン亜里沙
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名無しNIPPER
2018/03/15(木) 04:43:54.53 ID:7cpoxBve0
正体が露見しても困るので、Shocking Partyをごく控えめな声量で歌う。
よもやこの曲を歌ったことで私が絢瀬絵里だと思われることはないだろうけど
じゃあ、これからは一緒にトレーニングをしてアイドルを目指しましょうなんて言われたら困る。
ただこの曲は、カラオケに行くとツバサが踊りながら歌うものだから、つい振り付けも覚えてしまっていて
身体が勝手に動いてしまうのである。明らかに選曲ミスだった。
――そのことに気づくのは、いつも遅い。
「や、やるじゃないの、まあ、私たちを指導するならそれくらいできないとね」
顔を赤くしてそっぽ向いている朱音ちゃんは、なんていうか興奮している様子で。
「おー、ダンスもキレッキレ、素人には見えない!」
のんびりとした口調で私のトラウマを刺激するエヴァちゃん。
「本当、澤村さんって何者なんですか?」
「さあ? でもま、ついていっても良いんじゃない?」
「ですね」
朝日ちゃんと善子ちゃんはかなり好意的に見てくれているみたい。
ただ、私自身は焦りと不安でいっぱいだった。
尊敬の念が上がったとはいえ、指導も素人なら、アイドルに関しての知識もない。
私自身にあまりにも頼られてしまえばいつかボロが出る。
これは、誰かに相談しなきゃな――そんなふうに思いながら今日のトレーニングを終えた。
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