過去ログ - アラサーニートエリちとキャリアウーマン亜里沙
1- 20
626:名無しNIPPER[sage]
2018/08/12(日) 15:33:28.90 ID:A0mj3J2n0
 会場ではえらくテンションの高い英玲奈が、妹の近くでハラショー! と叫んでいたので、
 まあ、楽しんでいる人がいるなら目的は果たせただろうと、なんとなく解脱した気分になる。
 脳内を諦観という言葉で支配され始めたあと、
 私は澤村絵里専用個室と書かれた一室に身を通していく。

 
 扉の先には二人の女性が待ち構えていた。
 一人は腰まで届くほどの長い髪に、
 いつも強気で行動していますと言わんばかりに眼光鋭くこちらを見て、
 不敵な笑みを浮かべている。
 その、ツッコミ待ちだとか、再会の抱擁を待つみたいな態度をされると、
 記憶に無いけれど知り合いの可能性があるのかもしれない、
 ただ、恐らく初対面だろうけど、
 初対面なのに相手がバニーガールの格好をしているという事実に頭痛を覚えた。
 もう片方の方は、理知的な印象を持つ眼鏡をかけた短髪の女性。
 記憶の範疇にまるで該当しない人だったので、
 仮に知り合いだったとしても、それほど縁のある人ではないだろう。
 ひとまず無難に丁寧な態度で「はじめまして」と言うと、
 亜里沙は何言ってんのこの人、みたいな顔でこちらを睨みつけ、
 髪がロングの方は愕然とショックを受けたと言わんばかりにガクリと崩れ落ちた。
 一方、メガネの方は苦笑こそ浮かべているものの、落ち着き払った態度で

「まあ、自分の今までの扱い的に、こうなるんじゃないかなあとは思ってましたけどね」

 なんてことを口から発しつつため息をついた。
 私以外の三名だけ、やたら期待を外されたみたいな態度でこちらを見て
 やがて何かを悟りきったかのような表情で天井を仰いだ。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
984Res/926.27 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice