過去ログ - アラサーニートエリちとキャリアウーマン亜里沙
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654:名無しNIPPER[sage]
2018/08/19(日) 18:22:33.72 ID:06NEsZxh0
 希が立ち去ったあと、
 私は天井を見上げながら考える。
「下手の考え休むに似たりと言います、姉さん」
 妹のカミソリシュートが右バッターボックスに立つエリち直撃。
「ですが、下手は上手のもとなどとも言います」
「それ、どういう意味?」
「雪穂は……絢瀬絵里という存在を称する時、失敗をしない人だと言っていました」
「ええと?」
「ですが私は反論しました、生き方を失敗し、交流を失敗し、人付き合いを失敗し、
 絢瀬絵里の人生の99%は失敗で生きていると」
 妹のスマッシュが前方に立つ絢瀬絵里の頭部を直撃し笑いを誘う。
「そうしたら雪穂が。
 だったら、もしかすると絢瀬絵里という人間は……」
「人間は?」
 すると妹は耳元で囁くようにしながら


「自分の姉よりもよっぽど……わっ!」

 蚊の鳴くような声でエサ(絢瀬絵里)を誘いつつ、耳を傾けた瞬間に大声を上げるとか!
 妹は楽しそうにコロコロ笑い、
「私の口から聞くより雪穂から聞いてください」
「微妙に彼女とは縁遠い気がするのだけど?」
「そのうち聞けます、頑張ってください」
 耳を抑えながら久方ぶりに楽しそうな亜里沙を見て、
 まあ、人との別れなんてそうそう起こりえずもないわね、と思ったのだった。


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