過去ログ - アラサーニートエリちとキャリアウーマン亜里沙
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783:名無しNIPPER[sage]
2018/10/18(木) 20:18:19.96 ID:6vPWxeOdo
「絵里」

 その中で一人、園田海未、東條希、南ことりの三名がこちらに気がついた。
 ことりには前日、私のとある失言によってさんざっぱら罵られてしまったので、
 ちょっとお近づきになりたくない気配すら漂うんだけれど、そうも言ってられない。

「亜里沙ちゃんのところへ行ってきたんやろ?
 なんて言ってたん?」
「トークイベントはすべて無しに、
 それと、なにかのトラブルがない限りステージは続行」

 ざわつき始める部屋。
 穂乃果はただ一人その輪に入らず、
 何かを言いたげにこちらをじっと見たあと、寂しそうに笑った。
 いますぐにでも声をかけたかったけれど、
 どんなふうに何を言った所で慰めにしかならないので控える。

「絵里ちゃん、この会場って記者の人もいるの?」
「新聞社とかテレビ、ラジオ……ネット、後はわからない。
 結構よりどりみどり、誰彼問わずいる様子だけど、どうかした?」

 ことりが珍しく、悲しそうな感情を隠さずにこちらに迫る。
 絢瀬絵里に弱みを見せるくらいなら犬に食べさせたほうがマシでしょ、
 それくらいのことは言ってのける彼女だから、頼られて嬉しいと言うか、
 でも、このあとで金銭か何かを要求されたりしないよね?

「うん、記者の人が話している内容を聞いちゃったんだけれど……」

 そのままの内容を伝えると口が腐りそうだから、
 という理由で、要点だけ説明してくれる。
 記者として長いけれど、このステージは確実に失敗する。
 プロデュースしているやつがよく分からない人間だし、女だ。
 過去の遺産で盛り上げようだなんて烏滸がましい、
 実際に会場も盛り上がっていないし、ステージに上っている人間のレベルも低い。
 これは真実をすべて自分たちが脚色なく伝えるしか無い。


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