過去ログ - アラサーニートエリちとキャリアウーマン亜里沙
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908:名無しNIPPER
2018/11/04(日) 15:14:30.06 ID:w17GQmTQ0
 自分の人生において一番役に立った自分の才能は、
 おそらく料理とか家事に関するものであると認識している。
 これに関しては最初から上手にできたわけではなくて、
 不出来な料理をおばあさまが褒めてくださったのが大きく影響していた。
 上手くやろうと思えば思うほど、ドツボにはまって才能を劣化させていくというのが、
 絢瀬絵里の強烈な欠点でもあり、人間味溢れる部分なんじゃないかと、
 何処かへと昇っていく身体なのか、それとも魂であるのか。
 自分自身を見下ろすようにして、ここではない、どこかへと向かう最中、
 ふと気づきを持ってしまったのだった。


 掃除機に飲み込まれていくホコリみたいに、
 自分の意志に反していずこかへと引っ張り込まれた私は、
 水の上をぷかぷか浮かぶような感覚を持ちながら、水中を沈んでいた。
 どちらかといえば、朝目が覚める時にもうちょっと眠っていたいと感じて、
 身体を揺り動かしてまどろむ感覚とよく似ている。
 確かに水の中にいるような感覚は持ち合わせているのに、
 一つも苦しくなくて、それどころかまわりの景色に感動すら覚えていて。
 ダイビングをした経験はないのだけれど、
 すごくきれいな海の中を潜水するというのは、
 もしかしたらこんな景色が待っていたのかも知れない。
 なんだか、もう会う機会はないような気がするのだけれど、
 松浦果南さんにいろいろと教えてもらって、夏の内浦の海を泳いだら、
 こんなきもちのいい景色が待っていたかと思うと、なんとなくやりきれない。

 誰かに呼びかけられているような気がして、
 なんとなく温かい気持ちになるんだけれども、眠っているのが心地よくて、
 身体を起こすことがまどろっこしくて仕方がない。


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