過去ログ - アラサーニートエリちとキャリアウーマン亜里沙
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941:名無しNIPPER[saga]
2018/11/17(土) 20:54:07.81 ID:Y95m5YSR0
 その発言を最後に場面は切り替わり、
 やがて音ノ木坂学院へと周囲の風景が変わった。
 ここではR-15指定みたいな場面は出てこないであろうので、
 ユッキと二人今度は何が起こるのだろう? みたいに顔を突き合わせて、
 さっきみたいに病んだ顔を多少改めている希を眺めていた。
 誰かを呼び出した後なのか、使われていない教室の片隅で窓の外を見ながら
 いくぶん熱のこもった溜め息をついた。
 時間が経ってしばらく、希が呼び出したのはにこだった。
 当時からアイドル研究部の部長としてスクールアイドルとして活動、
 部員との仲違いもあり、冷却期間が長かったと笑いながら言ったことがあるけど。
 
「あれは、矢澤にこさんなんですよね?」
「……自信はないけどおそらくは」

 機嫌が悪いのか、不満でもあるのか。
 いつもの仮面を脱ぎ捨てて敵意を抱えた瞳を希に向け、
 冷徹で暗い印象をもたせるクールな声を出し――

「あんた誰?」
「私はあなたを知ってる、アイドル研究部部長の矢澤にこ
 通称ニコニー――でも、そんな顔を人に向けると
 数少ないファンが逃げちゃうよ?」

 どのような手段を用いてにこを希が呼び出したのかは想像でしかないけれど、
 私がいくら何故仲がいいのか問いかけてみても、出会いの心象はねえ
 みたいなことを言って肝心な部分を教えて貰えなかったのは、こういう事があってのことか。
 刃物の一本でも持ち出せば、殺し合いでも始まってしまいかねない殺伐とした雰囲気に
 ユッキの目を慌てて塞ぎ、自分自身も目を塞ごうとして――諦めた。
 目を閉じても浮かんでくるんだ、いくら拒否しても光景が再生されるから。


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