過去ログ - アラサーニートエリちとキャリアウーマン亜里沙
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950:名無しNIPPER[saga]
2018/11/18(日) 07:02:38.25 ID:j1GEu/ey0
 語ることすら億劫になりそうな事実。
 児童相談所に通報されれば立派に虐待として認識されてしまいそうな。
 時代が時代であったし、暴力行為が行われていない以上は
 児相は何もできないし、駆け込んできたところで両親は何もしてはくれない。
 自分が悪くはないのだから改善する理由がない。
 困ったことがあれば十中八九相手が悪いと認識するあの人達らしい態度だ。

「――地獄なんかよりも、よっぽど地獄です」
「ふふ、生きている人間のほうが、地獄の住人よりもよーっぽどタチが悪いでしょう?
 しかも、罪悪感の欠片もないし――今になってもね」

 テレビ画面にも飽きてきたのか、亜里沙は横になる。
 そういえばおもちゃの一つもない場所だななんて感想を抱いてしまった。
 私たち姉妹の部屋は共同で使っていたけれど、
 亜里沙の楽しみはおそらく帰宅した私との交流であった気がする。
 ただ、ただ、自分の傷を抉るようなことをするならば――いえ、妹に許しを乞うなら。
 彼女のことよりも友人付き合いを優先していた私のことを許して欲しい。
 涙が出そうになって天井を見上げた。

「亜里沙さんは部屋から出ないんですか?」
「出られないのよ、鍵がかかっているから」
「お手洗いは?」

 私は無言で指差す。
 そこには清潔にしているとは言い難い、おまると呼称すれば良いのか。
 排泄物処理場? 良い例えが思いつかないけれど。
 とにかく、大なり小なりはあそこでするのだ、確か、洗浄は私の仕事だった気がする。


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