過去ログ - アラサーニートエリちとキャリアウーマン亜里沙
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979:名無しNIPPER[saga]
2018/11/21(水) 20:39:05.40 ID:dWC6aD2Z0
 先ほどから私たちの話題の種になっているのは、
 過去に私をストーカーしていたやつ、名前は椎名伊織。
 元同僚であり、働き始めはやる気もなければ、厚かましい、何より偉そう。
 とあるテーマパークのアルバイトだった私は、
 そんな相手にも、根気よく、丁寧に、そして悩みも聞き、手助けをして、フォローを欠かさず。
 どんな相手も分かりあえるという理想を胸に抱き、親切の限りを尽くした。
 あの亜里沙や世間知らずの側面があった真姫でさえ、
 好意を尽くす相手は選ぶべきだと経験上把握していたにもかかわらず、
 できが悪く、哀れそうに見える相手ほど尽くしたくなるアホっぷりで、
 結果自分が損することになった――警察沙汰になったので妹にも、
 友人関係にあったツバサにも多大なる迷惑をかける事になったけれど。
 あの時のことは、絢瀬絵里は悪くないの一点張りでネタにすればフォローしてくれる。
 申し訳ないから忘れた体では過ごしていたんだけど。
 
「あの男は、人としては低能ですが、相手を掌握することと、うまくこき使う才能はありました
 自分では上に立つに相応しいと称していますが、単純に親に権力があるだけです
 その下地を活用し、親の経営権を乗っ取り――今のところあいつに逆らえるとすれば
 世界的にも有名な企業だけでしょうか?
 とはいえ、そんな企業はあいつを相手している暇はないですけどね」

 侮蔑した発言そのままに気分を害した風な南條さん。
 男女に限定せず、親切心が自分への好意であると勘違いする相手はどこにでもいて、
 かつ、お金や権力を有していたあの男は私がどうしても欲しかったらしい。
 能力が高いというのはあいつの勘違いであろうけれど、案外優秀だったのだ――
 いや、自分でも信じられないくらいに、そのまま正社員登用もありえるほど、
 ベテランのスタッフにもあなたよりも優秀な人は見たことがないと称されるほど……
 多分おべっかだけど、褒められていい気分にならない人はいない、哀れなことに。
 料理や裁縫――家庭的と呼ばれる要素も無難に持ち合わせていた私は、
 いい奥方になるようにも見えたのだろう、学力面でも優秀だったから頭もよく見えたのかも知れない。
 仮に頭がよかったら、そもそもあいつに引っかからないんだけどね。


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