過去ログ - 【咲-Saki-】京太郎「みやながけ」咲「は、はらむらにも負けないもん！」
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705: ◆Y.lj54HWGU[sage saga]
2018/11/12(月) 21:37:13.36 ID:a0iH78Kdo

　7/10


　驚いている暇もなく、ポッキーをこちらの口に捩じ込まれた。

　喉奥を突かれてはたまったものではないからか、防衛本能で口を閉じる。

　所謂ポッキーゲーム状態というやつだ。


　「……」

　「……」


　視線が合う。

　非常に近い。

　かつてここまで女性と物理的に近づいたことがーーまぁないわけじゃないか。

　しかし近づいてわかる一さんの端正な顔が、視線を反らせばとても華奢な女のコらしい身体が。

　視線すらどこにも逃げ場はない！？


　「……」

　「ーーー！？」


　なんだか恥ずかしくなって目を瞑ると、すごい剣幕の一さんがポッキーを負ってしまった。

　惜しいな、と思うより流石に安堵を覚えた。


　「あの、一さん？」

　「す、須賀くんのくせにボクをからかおうなんて生意気なの！」

　「そんな理不尽な！？」


　一さんがなんで怒っているのか見当もつかないが、顔を真赤にして怒る一さんは怖いと言うより可愛かった。


　「もう、ボクのほうが年上なのに……」

　「確かに、すごく先輩っぽかったですよ、……何かと」

　「……ホント？」


　どこぞの生徒議会長のように手のひらの上で転がされた気分だ。

　父も言っていたが、やはり女性に男は敵わないということだろうか。

　っというか、そもそもどうしてこうなったんだっけ……。


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