過去ログ - タイトルを書くと誰かがストーリーを書いてくれるスレ part6
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名無しNIPPER
[sage saga]
2018/04/01(日) 03:04:50.12 ID:0lfBw5Mj0
前スレ
>>987
「世界の終わりを告げるホイッスル」
その笛の音は突然だった
世界中の人々はその瞬間、一様に5度の笛の音を聞いた
人々は不思議に思ったが、面白おかしくネタにこそすれど本質的には興味を示さなかった
翌日、世界中の火山が一斉に噴火した
多くの人が死に、いくらかの国家は再起不能に成った
この流れから笛の音は人々に興味と恐れを引いたが、火山の噴火という現実的な問題の前に対応は後回しとなった
それから数年後のある日、世界中の人々は一様に4度の笛の音を聞いた
翌日、世界中の海が一斉に津波を起こした
更に多くの人が死に、多くの国家が再起不能に成った
ここに来て、笛の音は無視できない問題に成った
一度ならば現実の前に忙殺されようとも、二度と成れば笛の音との因果関係の調査こそ優先すべきとの声が多くを占めた
笛の音専門の研究チームが立ち上がり、世界中に観測機を仕掛け、次の笛の音に備えた
また数年後のある日、世界中の人々は一様に3度の笛の音を聞いた
研究者たちは、次の日に起こる災害に備えて笛の音のデータを必死に守ろうとしたし、人々も恐怖の笛の音への対策と聞いてそれに協力した
翌日、世界中に余す所なく雷が落ちた
外にいた人は誰も助からず、大半の国家が再起不能に成った
しかし、研究者たちは安堵した。笛の音のデータのコピーの一つは地下シェルターに仕舞われていたからだ
確認してみればデータは無事。早速研究が始まった
更に数年後のある日、世界中の人々は一様に2度の笛の音を聞いた
しかし、研究者たちもさる者。前回のデータと数年の研究から、笛の音の発生元や対策にいくつかの仮説を立て、今回の笛の音を持ってその仮説の一つが正しいことを確認したのだ
人々は翌日の恐怖と共に、世界を終わらせる笛の音の研究が終盤に入ったと希望を持った
翌日、世界中の地面は地震によって崩壊した
ほとんどの人は死に、最早国家という概念は維持できなくなった
しかし、研究者たちの一部が海上や空中にいた事で研究は続行できた
それから数年後、研究者たちは笑顔だった
笛の音を止める方法が分かったのだ。そして今日は研究に依って導き出された笛の音が鳴る日
笛の音を止める専門機材も問題なく可動しており、後は予定時刻を待つばかりであった
予定時刻、世界中の人々は何も聞こえなかった
研究者たちは手に手を取って喜んだ。我々が人類を、地球を、世界を救った、と
その日、世界中の人々は生存と研究者たちを称える宴に没頭した
翌日、地球は爆発した
あの笛の音は終わりを引き起こしてなどいなかった、ただ告げていただけに過ぎなかったのだ……
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