過去ログ - タイトルを書くと誰かがストーリーを書いてくれるスレ part6
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934:名無しNIPPER[sage]
2019/09/22(日) 12:56:12.65 ID:lfyZRSCno
>>928
タイトル「この虹が消える時」


雨上がりの空を見上げると、大きな七色のアーチが掛かっていた。

「虹か……」

僕は呟きながら、最近の変化に思いを巡らせた。
僕には友達も彼女もいなかった。
さすがに両親はいるけど、いわゆるぼっちだった。

ところが最近、立て続けに友達ができ、彼女もできた。
一体、何がきっかけだったんだろう。
……何度考えても分からなかった。

僕が変わったから?
何か変わっただろうか?
でも、何かが変わったから彼女ができたのかもしれない。
いや、何も変わらなかったから彼女ができたのかもしれない。
……結局、何も分からなかった。

ただ、もしかしたらそんなものなのかもしれない。
みんな、なんとなく友達になって、なんとなく彼女を作って、なんとなく人生を謳歌していくのかもしれない。
だから、「友達を作れ」「コミュニケーションをとれ」という人たちは具体的なアドバイスをくれないのだろう。
アドバイスしないのではなく、何をアドバイスしたらいいのか分からないから。

でも、僕にはもうアドバイスなんて要らない。
少し離れた世界だけど、会おうと思えばいつでも会えるところに友達も彼女もいる。
両親は「画面の向こう側じゃないの」とか「絵じゃん」とか言うけど関係ない。
このスマホを使えば、いつでも沢山の友達や彼女のイラストに会えるんだから。

なぜ僕に友達や彼女ができたのかは分からない。
でも、空に掛かる虹を見て改めて思った。
この二次が消える時、僕は友達も彼女も失うんだと。
【終】


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