過去ログ - 傘を忘れた金曜日には -SS速報VIP

過去ログ - 傘を忘れた金曜日には

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705:名無しNIPPER[saga]
2018/10/20(土) 20:39:34.32 ID:gJCmep/Bo

　翌朝俺は、いつものように純佳に起こされた。

「おはようございます」と純佳は言う。

706:名無しNIPPER[saga]
2018/10/20(土) 20:40:52.34 ID:gJCmep/Bo

◇

　学校に着き、いつものように自分の教室に向かう。

707:名無しNIPPER[saga]
2018/10/20(土) 20:41:36.14 ID:gJCmep/Bo

　そのままぼんやりと、今日の授業のこととか、そんなことを考えておく。

　頭が鈍く重い。おとといから、ずっとそうだ。頬杖をついたまま、まどろみそうになるくらいに。

708:名無しNIPPER[saga]
2018/10/20(土) 20:42:13.37 ID:gJCmep/Bo

「……あれは、まあ、部活の関係だな」

　言いながら、俺は立ち上がる。

709:名無しNIPPER[saga]
2018/10/20(土) 20:42:55.46 ID:gJCmep/Bo

　俺が入り口につくと、ちせがぺこっと頭をさげた。
　真中は「や」と適当な挨拶をむけてきた。

710:名無しNIPPER[saga]
2018/10/20(土) 20:43:41.00 ID:gJCmep/Bo

「なんだか、余計なことを知ってしまった気がして……」

「あんまり気に病むな」と俺は言った。

711:名無しNIPPER[saga]
2018/10/20(土) 20:44:17.32 ID:gJCmep/Bo

「ま、いいや。ちせがお礼しにいくっていうから、ついてきたの」

「なんで？」

712:名無しNIPPER[saga]
2018/10/20(土) 20:44:56.32 ID:gJCmep/Bo

「まあ、それはあくまで口実で、せんぱいとちせをふたりきりにしたくなかったんだけど」

「それは胸の中に秘めておけ」

713:名無しNIPPER[saga]
2018/10/20(土) 20:45:41.78 ID:gJCmep/Bo

「今はあれ、どこにあるんだろう」

「……さあ。図書室じゃないかな。なにか見つけたら、大野先輩が教えてくれると思うけど」

714:名無しNIPPER[saga]
2018/10/20(土) 20:46:12.52 ID:gJCmep/Bo

　ふたりを見送ってから席に戻ると、さっき俺を呼んだ男子に声をかけられた。

「さっきの子、また文芸部？」

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