過去ログ - アラサーニートエリちとキャリアウーマン亜里沙 2スレめ!
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240:名無しNIPPER[saga]
2018/12/24(月) 18:37:07.06 ID:FRabj/EK0
 そうなんだへーくらいの反応しかない私に、
 思いの外に深刻な問題を抱えていると認識したと思しき彼女は、
 やけにこちらに気を使うような視線で私を眺めた。
 哀れみや同情とかの憐憫の情を越えた、本当に私を労る視線を向けられ、
 また何かやらかしたかな? そんな扱いされる必要はないよなーって考えていると。

「相変わらず自分は何をされても仕方ないと考えてるみたいだけど、 
 どのような理由があれ何をされても仕方のない人なんていな……」
「みぃつけたぁ」

 私の背後から高校時代さながらのとても可愛らしい声色で告げられた、
 殺人鬼が被害者を見つけた時の反応みたいな台詞が耳に入る。
 おそらくことりが腹に据えかねる怒りを抱え、
 この建物の中で一番権力がありそうな綺羅ツバサを探していた事実は今認識した。
 それがややもすると私に怒りが直撃していたと考えるとついつい恐怖してしまうけれども、
 テントで寝るという迂闊な行動がそれを回避させたと考えると、
 たまには失敗をするのも良いものだと、できる限り背後を見ないようにしながら洗面台へと足を向けた。
 刑の執行は多くの悲鳴とともになされたみたいだけれども、
 その中に東條希と思しき声が混じっていたのは聞かなかったことにする。
 管理人として作る朝食はせめてみんなを労れるような豪勢なものにしよう――
 なんてことを考え自室に逃げ込み、ことりに怒られなさそうなレベルの衣服に身を包み、
 エトワールの建物から逃げ出すように抜け出た。
 後ろから誰一人追いかけてこないことを常に確認しながら。

「ユッキ反省回顧録」

 外に出歩いてからしばらく、
 そういえば先程から雪姫ちゃんが口を開かないことを怪訝に思い、
 どうしたのと声を掛けてみる。
 いつも明るい表情を浮かべているという印象はないけれど、
 いつになく気落ちをした様子ではあったので、
 何かまたやらかしたのではないかと不安を覚えつつ尋ねてみた。


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