過去ログ - アラサーニートエリちとキャリアウーマン亜里沙 2スレめ!
1- 20
312:名無しNIPPER[saga]
2019/01/12(土) 13:19:18.56 ID:slUbI0fK0
 (絢瀬絵里 覚醒中?)

 音ノ木坂学院の桜は老木でありながら今もなお春になると満開の花を咲かせる。
 私の高校時代に、そんな桜の大木を見るたびにオトノキの終焉と一緒に、
 もしかしたら彼(もしくは彼女)もその役目を終えるのかも知れない――
 目を覚まして身体を起き上がらせ、
 ”思ったほど動けない”自分に苦笑を浮かべながら、
 そんな私の顔を覗き込む一人の女の子に声をかけた。

「理亞ちゃん」
「絵里先輩よかった……もう週が変わってますよ?」

 窓の外から差し込む朝日というものが、少し前に感じた日よりもかなり先にあり、
 眠りこむようなことがあれば多少なりとも身体に不調を感じるのも仕方がないことのように思える。
 数時間眠ったあとでさえ、身体を起こす時には布団に引きずり込まれるような不調を覚えるというのに。

「ずっと観ていてくれたの?」
「あいにくと仕事がないのが私だけなもので」

 そういって微笑む姿に多少違和感を覚える。
 もとから過去とはまったく変わってしまったのは把握しているんだけれども、
 それ以上に必要以上に大人びてしまったと言うか、
 私の知らない私まで把握してそうな態度には首を傾げてしまう。
 ただ、それを指摘してしまうのは野暮というものだし、
 なにより直感で感じたことが正しいとされることはほとんど無い。
 自分のやるべきことを抑えてまで、こんな私の面倒を見ていてくれたことにお礼を言い、
 両手で身体を支えながらベッドから抜け出ようとすると、

「やっぱり思ったより力が入らないわね」
「疲労もあるんだと思います、今日一日はゆっくり休んで下さい
 私はそのための監視ですから」


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
782Res/1154.89 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice