過去ログ - アラサーニートエリちとキャリアウーマン亜里沙 2スレめ!
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名無しNIPPER
[sage saga]
2019/01/27(日) 16:07:36.55 ID:hEUd3Ks10
「本当にダメね」
他者の不備を指摘するのが好きという人間として欠陥があるとしか思えない――
しかもそれが指摘された当人のためになると疑っていない――
性格面でも能力面でも極めてポンコツであった自身を振り返るのは心が痛い。
生徒会の面々から総スカンを食らっているにもかかわらず、
その面々から仕事を押し付けられている自覚もなく、
体よく使われているのを勘違いしたままで、ほかのやつよりも自分はできていると思いこむ。
書類の作成から、要望の実現まで――
夏休みにもかかわらず、友人と遊ぶ暇もないほど、
それは健全な学生生活であったのかたいへん疑わしい。
妹が出来たばかりの友人と遊びに行くのを見送り、
冷房が利いた室内で文句ばかり言いながら仕事をしているのを見た祖母が
何をしているのかと問いかけてきたので、
「仕事です」
自身に理由が大いにあれど、自分の不備は認めたくないお年頃。
イライラばかりが募り、大好きなおばあさま相手であれど
取り繕って笑みすら浮かべることが出来なかった私に――
「エリチカ、もし、今私が死んだらどう思うかい?」
書類を作成する手を止めて、
何を言っているのだろう――? というより、
年を召されたから構って欲しいのかな?
などという思い上がりも甚だしい身勝手な感想を抱いた。
構って欲しいとしているのは自分の本心の方であり、
誰かに自分を認めてもらいたい衝動は絶えず心の中に巣食っており――
自覚がないというのは滑稽な自分の目を曇らせて、
本当に笑ってしまうほどアホっぷりを増加させる。
「おばあさまが亡くなられたらとても悲しいと思います」
とても白々しく――
実際どうでも良いことのように思い、恐ろしく事務的に反応をしたのを覚えている。
覚えていると言うより、今まで忘れていたのだから思い出したと表現するのが正しい。
おばあさまのことをロクに覚えていなかったのは――
それを忘れさせられていたというのはもちろんあるんだけども、
忘れたいほど目を背けたい思い出も数多いのである。
誰しも、事実を自覚するっていうのは苦しいものだからね。
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