過去ログ - アラサーニートエリちとキャリアウーマン亜里沙 2スレめ!
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46:名無しNIPPER[saga]
2018/11/25(日) 15:46:25.30 ID:j5Kms53n0
「うーん?」

 疑問は解消されなかったけれども、時間は過ぎていってしまうので。
 私も亜里沙も深く考えないことに決め、それはそのようなものなんだろう程度で置いておくことにした。
 部屋に戻って身だしなみを整えて、相手に失礼のないようにしないとと気合を入れ、
 雪姫ちゃんのアドバイスのもと、原始人レベルだった私のファッションセンスは
 雑誌をコピーすることしかできなかった高校時代まで改められた。
 妹にも、すごくまともに綺麗な格好してます! と褒められているのか
 ディスられてしまっているのか分からない励ましを受け、アパートから退室した。
 姉妹揃って前日まで住んでいたというのに、なぜか懐かしい気がする建物を観て、
 今生の別れであるような切ない気持ちをお互いに抱えながら、
 なんだかもう帰ってこない気がすると亜里沙が呟き、
 そんなわけがないでしょう、と姉である私が嗜めた。
 しっかりしなさいと妹の背中を押す自分というものを久しく経験してなかった気がして、
 きっとループモノの物語の主人公ってこんな気持ちなんだなと、
 思いの外しっくり来る感想を抱いて最寄り駅へと到着した。

「じゃあ私は仕事に行くね?」
「ええ、気をつけて。なんだかお互い変みたいだから。事故とかに遭わないように」
「そうだね、重々承知しておきます」 

 電車に揺られて十数分ほど。
 都心にほど近いハニワプロから徒歩で30分ほどにあるエトワールに行く前に、
 鹿角理亞さんが迎えに来るというのでコンビニで飲み物でも買おうかな? 
 でもちょっと口に直接つけて飲むのはみっともないかな? なんて逡巡していると、
 周囲が騒がしく、人の声で溢れ始めたのでなんだろうと思って振り返ると、
 とんでもない美少女が私に向かって近づいてくる。
 髪質はストレートで、目つきは少々鋭いけれど気が強そうなのかな? で片付けられるレベル。
 エトワールから私を迎えに来ると伝えられたのは、たしか鹿角理亞さんだったはずで、
 似ても似つかないと言っては彼女にも、近づいてくる方にも失礼かもしれないけれど、
 余計な記憶がこびりついているのに、その中に入っていない美貌の女性に、
 ちょっとした警戒感を抱いてしまうのは致し方ないことかも知れない。


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