過去ログ - 武内P「笑顔です……変身ッ!」
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3:名無しNIPPER[sage saga]
2018/12/08(土) 21:24:58.21 ID:DGO9eBi1o

「はっ……! ふぅっ……!」


 こんな事になるなら、もっとランニングしておけば良かったな。
 なんて、思いもしたけど……わかる訳無いじゃん?
 それに、焼け石に水ってやつだったと思う。


「っ!?」


 ……あーあ、今日はツイてないなぁ。
 ダンスレッスンでは、普段はしないミスをしちゃったし。
 それを偶然、凛のプロデューサーさんに見られちゃったし。
 帰りに寄った店のポテトも、一本も食べずじまい。


「っく……!」


 極めつけは――逃げ場のない、行き止まりに迷い込んだ事。



「GRRRRRRUUUOOOOO!!」



 化物の叫び声は、すぐ後ろまで迫って来ている。
 今更、入り込んだ路地を戻る事も出来やしない。
 だからアタシは、ビルの谷間の奥へと進む事を選んだ。


「……はあっ! はっ……! はぁっ……!」


 冷たいコンクリートの壁に背中を預けると、一気に汗が吹き出してきた。
 呼吸をする度に肺は悲鳴を上げ、足はガクガクと震えている。
 アタシ、どれだけ走ったんだろう。
 なんだ……やれば、結構出来んじゃん。


「はっ……! はっ……!」


 震える手で、逃げる時からずっと手に握りしめていた携帯を操作する。
 不幸中の幸い、ってやつかな。
 逃げ出す時、思わず手に取ったのがお財布じゃなくて良かった。
 携帯だから――



「GRRRRRRUUOOOOOO!!」



 ――凛と奈緒に、最期のメッセージを残せるもんね。


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