47:名無しNIPPER[sage saga]
2018/12/10(月) 22:21:19.18 ID:jw/TSgdjo
・ ・ ・
「GYUGGGGG……!」
収録スタジオへと至る大通りから外れた、ビルに挟まれた路地裏。
時刻は遅く無いにも関わらず、差し込む光はほとんど無い。
「……」
其処で、男と――怪物が対峙していた。
男は、何一つ声を発すること無く、無表情に。
怪物は、鳴き声を上げ、殺意を込めて。
両者に共通するのは、互いが敵であると認識している事。
「GYUGGGGG……!」
全身が緑色の――カマキリの怪人が、顎を鳴らしギチギチと鳴く。
両腕の、肘から先にあたる部位は巨大な鎌となっており、
その刃は試すまでもなく、何物をも両断出来るだろうと思える光を放っている。
「ここから先へは、行かせません」
しかし、男――プロデューサーは、臆する事無く、言い放った。
今の言葉は、注意ではなく……決定事項。
「GYUGGGGGG……!」
彼が、彼である限り。
プロデューサーである限り、アイドルの命を狙う怪人を見逃しはしない。
「……」
プロデューサーは、上着のボタンをプチリプチリと外し、上着を翻した。
その腰元では、大きな銀色のベルトが、輝きを放っていた。
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